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 カルカッタで新しいプロジェクトが始まり赴いた。カルカッタのホテルはピンキリしかなくかなりの紆余曲折の末、高級なTaj Bengalに落ち着いた。何度も宿泊料のネゴをやらなければならなかったがその甲斐はあったと思う。このホテルはとても快適でそのサービスレベルは非常に高い。ここのティールームでダージリンを飲むのがとても好きだった。ダージリンは錫のポットに入れて暑いミルクとともにサーブされる。これは他ではなかなか味わえない贅沢と思っている。

 ある時急に警備が厳しくなり軍隊か警察?が私の部屋の前に銃を持ってうろうろしている。何事かと思って聞いたらクリケットの国際試合でパキスタンからの選手が私の部屋の隣に泊まっているらしい。この厳重警備は数日続いた。インドのナショナルメンバーもここに泊まっていていわゆる若いインド女性の追っかけが選手の出入りに敏感だ。私も興味本位で見に行き隣の人に”あれは誰か”と聞くと親切に詳細に説明してくれたが、クリケットのルールもインド人の選手も知らない私には”そうですか凄いプレーヤーですね”としか応えられなかった。

 下の写真は玄関でガードとドアボーイと撮ったもの。毎日顔を合わせるので顔見知りになってしまう。時にはタクシーを手配してくれたり心地よいサービスだった。ターバンを巻いているのはインド北部のパンジャビのひと。職を得るのも地縁血縁が強いらしい。いつもはもっとにっこりしているのだがカメラの前ではやや難しい顔をしている。

 その下の写真は部屋にあったテーブル。私の仕事机となっていた。ローカルスタッフにプレゼントしようと思って買ってきたタバコをテレビの上に置いておいたのですが、ここでは仕事が重なり事務所から戻ってきてから他のレポートをまとめているとき、ふとそのタバコに目がいき、手を出してしまった。15年も吸っていなかったのに。

 このときは、この仕事の後12月1日からエジプトの仕事へ出張する予定だった。カルカッタは12月3日までだったから重なっていたわけである。そうこうしているうちに痛ましいニュースが飛び込んできた。それは11月17日だった。”ルクソールで日本人を含む観光客がイスラム原理主義者により射殺された”と。この事件でエジプト行きは中止になり、カルカッタに予定通り滞在することになった。
Taj Bengal, Nov.1997

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